車庫の選び方(一般貨物自動車運送事業)

法的要件

<広さ>

車両が十分に置けるスペースがあること。具体的には、壁・境界・隣の車両との間隔が50cm以上空くこと。月極めの1台置き駐車場の場合は縦1m横1mずつの余裕がないといけないのでなかなか難しいはずです。2台分スペースを1台分として借りて幅の要件をクリアすることは問題ありません。

1台で月極め駐車場に置こうとすると・・・ どうしても横と縦が1メートルずつ必要なので、月極め駐車場では狭いところが多い。
複数車両を1か所で置こうとすれば・・・ 広い車両置き場を借りてそこに複数台数置けば、車両間スペースを共有できるので1台ごと個別に置くより確実に省スペースですみます。
複数台数デッドスペースイメージ 車庫の形がいびつだと総面積的には車両を格納できそうでも、50cm間隔という条件をクリアできないため、実際に置ける車両台数はあまり多くとれません。

<場所の要件>

市街化調整区域でも大丈夫ですが農地はダメです。(雑種地課税でも地目が農地だとダメです。その場合、農地転用が必要です)

<前面私道の通行承諾>

平成27年6月1日より公示基準に下記が加わりました。

「前面道路が私道の場合にあっては、当該私道の通行に係る使用権原を有する者の承認があり、かつ、事業用自動車が当該私道に接続する公道との関係において車両制限令に抵触しないものであること」

ですので、公道までに私道を通らないといけない場合はその私道についても承諾を得なければいけないことになります。

<前面道路の幅員>

前面道路の幅員が車両制限令に違反していないこと。

・国道の場合は原則どこでも大丈夫です

・基本的には6.5mの幅員があれば2.5mまでの車両であれば問題ありません。(あとは車両制限令上の道路種別で判断する必要があります)

車両制限令の解説についてはコチラをクリック→車両制限令について

※幅員証明を取得して車両制限令に違反している箇所でもやり方がないわけではありません。当事務所ではそのような案件を適法にクリアしている実績があります。

<営業所からの距離>

営業所から直線で10km(東京23区、横浜市、川崎市に営業所がある場合は直線で20km)以内であること。都道府県をまたぐことは問題ありません。

 ※あくまで直線です。まがりくねった道でも実際に走る道路ではなく直線距離で考えます。
・他に住民協定やその地域独特の規制によって不可の場合が稀にあります。

<事業用車庫専用であること>

敷地内の同じ区画を事業用自動車の置き場、白ナンバー乗用車、軽自動車などと兼用することはできません。また、資材置き場などの区画も事業用車庫の面積に含めることはできません。

だから、事業用車庫内の区画で警察の車庫証明を取得することは運送法令違反となります。

その他

<有蓋車庫は必要なの?>

昔とは違い有蓋車庫は不要です。逆に有蓋車庫は建築基準法や消防法上適法な有蓋車庫でないといけません。よく”農業用倉庫”で申請なさろうとする方がいらっしゃいますがそれは建築基準法上違法となるので許可・認可はおりませんのでご注意ください。

 

 

 

当センターは、運送事業とそれに付随する業務以外の許可はほとんどしていません。

 

そのような知識・経験を持つ当センターと許可後も親密に付き合っていきたい!そんな風に考えていただける事業者様、ぜひ関東営業ナンバー支援センター本部にご依頼ください。

 

 

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